2014年9月29日月曜日

二の悲劇

法月さんの二の悲劇読みました。
ちょっと前ですけど。



ここでは当分はちょっと前~だいぶ前くらいに読んだ本の話ばかりだと思います。


この小説は、探偵であり作家の法月綸太郎が登場するシリーズの一作です。

この小説について特筆することといえばやはり
「二人称視点」で描かれているということですね。

訳が分からないですか?私もわからないです。


一人称視点の小説は主人公が「ぼく」だったりするわけですが、
この二の悲劇では主人公が「きみ」なんです。

冒頭から引用しますと、

 きみは歩いている。繁華街の雑踏に紛れ込み、歩道に沿って南の方へ向かっている。道連れはいない。両手をブルゾンのポケットに突っこんで、ややうつむきがちに、きみはひとり何の当てもなく、ぼんやりと歩を進めていく。

といった風で、「きみ」の行動について語り手が説明をする、話をする相手に語りかける、
二人称での語りになっているんです。

今作はこのような「二人称視点」の部分と、探偵法月綸太郎が主人公の三人称視点の部分に分かれているという構成になっています。


内容について説明します

事件の始まりは、都内のマンションでの殺人事件でした。
殺されたのはそこで仲の良い友人とルームシェアをしていたOL清原奈津美。
そしてそのルームメイトの葛見百合子は逃亡しており、
二人はある男を取り合って三角関係にあったと考えられていたことから
警察は百合子を犯人と考え捜索するも、二日後には京都で転落死体として発見される。

二人の間には何があったのか、何故二人が死ぬことになってしまったのか、

そういう内容の話です。


どの辺からネタバレにあたるのかわからないから
書く内容はこのくらいになったわけですが
強調する部分が見当たらない。

なんか前のブログとかこんな感じで何も強調する部分なしでやってて
見た目悪いから今度は文字サイズ変更だけでもどんどん入れていこうと思ってたのに…

まぁ趣味読書の人たちからすればこの程度の分量難なく読んでくれると思いますけど。


本の紹介に戻ります。

何と言いますか「二人称視点」ってまどろっこしいですね

小説の中では「きみ」の名前として「二宮良明」と呼ばれるのですが
当然かすりもしない。それはべつにそれでいいんですけどね。

ただ、「きみ」という呼称がめんどくさい。
作家の法月さんは「二人称視点」に挑戦したいだけで書いたのか…それとも…

探偵法月綸太郎って「完璧な名探偵」ってキャラじゃないんです。
何度か間違えた答えもいいながら、最後には確実に犯人を見つけ出す、
そんなキャラですね。

今作もそんな感じで、話が二転三転します。

なんというか、
「ああっ!そうだったのか!それは全く思いつかなかった!騙された!
ってそうじゃないのか!つまりそういうことだったのか!それですべて納得がいく!
ってそれでもないのか!騙された!!」

って感じでした。移動のフェリーの中で二転三転してました。落ち着いて読め。

まぁざっくりいうとやられた!って感じですね。面白かったです。

皆さんもぜひ読んでみてください

実は読みながらうすうす「これ実質一人称なんじゃね?」とか思ってたというのは内緒

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